ギュスターヴ・モローって…

寝るつもりで床に入り、美術館のミュージアムショップで買ったモローの本を読み始めた…所、
熱中してしまい、眠気が吹っ飛んだ。
読書が大嫌いな、このアタシが…だ。
アタシが作家名を挙げて、どうしようもなく好きだと言う画家は、ダリとモロー位。
好きな絵や作品は数あれど、この人たちの作品には、どれもこれもため息が出る。
どちらも独特のタッチで、その世界観を確立した画家。
何だか不思議な違う次元のドアを開けてくれたダリは、
アタシがガキの頃に最も敬愛した画家。
そして、SMの世界に入って10年、あの頃よも少しだけ大人になったアタシは、よりノーブルで官能的で、かつ幻想神秘の世界を好むようになった。
クリムトも割と好きな方だけれども、モローの放つ引力とは比較出来ない。
幻想絵画の作家として高名で、神話や聖書のモチーフを描いてきた画家。
美しい女性の絵が多いが、すべてにおいて、愛苦しさや、可憐さのような物は持ちえて居ない。
女性は気高く美しく、筋肉質で何処か猛々しい。
なんか印象派だったりの裸婦ってぷよぷよしてるじゃない?
男性もまた美しく、むしろか弱い美しさを持つ。
なんだろう?
この倒錯感…。
女性の持つ男性らしさ。
男性の持つ女性らしさ。
そして、不条理で残酷な神話や聖書の世界。
オディプスに乳房を押し付け爪を立てるスフィンクス、
舞の褒美にヨハネの首が欲しいと言ったサロメ…。
ああ、結局、これだったんだなあと思う。
アタシは知らないウチに、ただの単純な美しさだけでなく、
この倒錯感に魅了されていたんだ…。
彼は、日常生活では抑圧しているアンドロジナス嗜好を存分に描いている。
そして、女性に対しては、こう規定している。
『女というのは未知と神秘に夢中で、背徳的悪魔的な誘惑の姿をまとってあらわれる悪に心を奪われる無意識的存在なのである』
これが唯の妄想なのか、空想なのか、嫌悪なのか?
或いは、また特別な感情を持って故なのかは分からない。
とにかく、彼の描く女性は、気高く誇り高く、何処か切なげで残酷で
限りなく美しい。
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